暮らしのこと

高齢者は本当にネットを使えない?なぜ使えない?~まずは使ってみることが大事~

私が働いている大学では、地域の方を対象に「公開講座」を実施しています。
この公開講座は格安(1回500円程度)で、大学教員の授業を受講することができ、申込者の大半が60歳以上の高齢者です。

申し込みは、大学のHPに「申し込みフォーム」を記載しているので、氏名等の必要事項を記入して送信を押すだけとなっています。

しかし、受講を希望する高齢者から

おじいさん
おじいさん
パソコンもスマホも分からない

と問い合わせが多数あります。

なぜ、高齢者はパソコンやスマートフォンを使えないのでしょうか?
そもそも、本当に使えないのでしょうか?

今回は、高齢者のITリテラシー状況についてまとめました。

高齢者はネットを使えないのか?

使える人は確実に増えている

きなこもちち
きなこもちち
近年、使えるようになった人は増えたと思います。

仕事でパソコンを使っていた人がリタイア世代に入ってきた

かの有名な「WindowsXP」がマイクロソフトから発表されたのが2001年。
2000年のパソコン普及率は38.6%で、2001年には50.1%になりました。
その後も普及率は伸び続け、2020年時点で77.0%となっています。
つまり、ちょうど20年前から一気にパソコンが普及したと言えます。

今年60歳の人は、20年前は40歳だったので、パソコンのスキルが必須だったと考えられます。
逆に言えば、それ以上の年齢の人は、使わずに定年を迎えていたと考えられます。

スマホ教室が全国で行われている

スマートフォンの大手キャリアは、販売店で独自にスマホ教室を実施しています。
スマホ教室では、操作方法から便利な使い方まで丁寧に教えてくれるので、参加した高齢者の中には、スマートフォンを使い始める方もいると思います。

使える人と使えない人の二極化が進んでいる

きなこもちち
きなこもちち
ここで起きる問題が、使える人と使えない人の二極化です。

使える人はITリテラシーが高まることで、様々な情報を受け取り活用することができますが、使えない人は取り残される危険性があります。

使える人と使えない人の二極化が進む理由

きなこもちち
きなこもちち
では、なぜ使いこなせない人は使えないままなのでしょうか?

理由① そもそもパソコンやスマートフォンを持っていない

パソコンやスマートフォンに必要性を感じていない方が多いです。

ネット世代からすると、

ネット世代
ネット世代
どうやって生きてんの!?

と思いますが、彼らは使わなくても生きていけるのです。
何か連絡することがあれば、固定電話を使います。
他にも、ハガキや手紙、FAXを使って、連絡を取ることもあります。

ネット世代とは、連絡手段に使っているモノが違うのです。

理由② 使いこなすことを諦めている

次に、パソコンやスマホに必要性を感じているものの、使いこなす自信がなく、諦めている方も多いです。

きなこもちち
きなこもちち
申し込むときはこのボタンを押して・・・

と説明すると、その通りに動くときは問題ないのですが、押す場所を間違えた時や、アプリの更新などイレギュラーのことが起きると、全く対応できなくなるのです。

なぜなら、デジタルネイティブでないからです。
子どもたちの世代とは違い、生まれた時からネットが身近にあるわけではありません。
子どもたちは勝手に試行錯誤しながら覚えますが、高齢者はどう試行錯誤したらいいか分からないのです。

今後、どうなるのか

使える人と使えない人で二極化が加速化する

これから5Gが普及し始めると、ITリテラシー格差はもっと広がります。
使えない人のためにアナログな対応をすると、人が対応する必要があり、コスト増になります。

少子高齢化やAI社会になる中で、ネットで完結することが更に増えることが予想されます。

公的機関では使えない人のためにアナログなサービスも展開すると思いますが、民間企業はどうでしょうか?
パソコンやスマートフォンを使えない人は必要な情報を得ることができず、取り残されてしまう可能性もあります。

使えないことが悪いことではない

きなこもちち
きなこもちち
「使えない=悪」ではありません。

使う必要がない人は、使えなくてもいいと思います。
使う必要がある人が使うことができればいいのです。

また、開発する側は、使えない人でも簡単に使えるような仕組みづくりをする必要があります。

できるだけシンプルにつくり、操作も簡単にする。
お互いに歩み寄ることができればいいですね!

きなこもちち
きなこもちち
それでも、使えた方がメリットが大きいと思いますが・・・笑

まずは使ってみることが大事

私の家の場合、3歳になったばっかりのあん子がiPadでYouTubeを観ています。

きなこもちち
きなこもちち
パパのiPadを取られてしまいました

ということは置いといて・・・
何も教えていないのに、スクロールなどの操作方法やYouTubeの「広告スキップ」の仕方まで理解しています。

文字も読めない3歳が使いこなせていることを考えれば、高齢者も使いこなすことができるはずです。

きなこもちち
きなこもちち
最初は怖いかもしれませんが、恐れずに使ってみましょう!

最後に

ネットが使えるようになると、様々な情報を得ることができ、申し込みも簡単になります。
パソコンやスマートフォンは、人生を豊かにすることができるツールです。

使ったことがない人でも、今から使ってみることが大切です。
人生100年時代と言われている中で、今からやっても遅いということはありません。

最初は、1人でやろうとしてもなかなか上手くいかないことがあるかもしれません。
そこで、親族に聞いてみる、スマホ教室に通ってみるなど、様々な方法を試してみてはいかがでしょうか?

おじいさん
おじいさん
使ってみたら意外と簡単だった!

という方が増え、みんなが最低限ネットを使える世の中になるといいなと思います。

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きびだんご
大学生や保護者向けに ・大学のこと ・お金のこと を中心に情報発信しています。 選択の自由を増やすために、いろいろなことに挑戦中!