大学入学後に「思っていた大学生活とは違った」や「単位が取れない」という理由で、中退する学生が一定数います。しかし、学生が大学を中退する時期は集中しています。
今回は、大学を中退する学生が多い時期とその理由について解説します。
また、大学を中退するタイミングはいつがいいのか紹介します。
大学を中退する学生が多い時期ベスト3
1年生は「大学に入学したばかりだし、もうちょっと頑張ってみようかな」と思うし、4年生は「ここまで来たから留年してでも卒業したい」と思うため、中退者数は少ない傾向にあります。
※全大学に当てはまるわけではありませんが、傾向は似ていると思います。
・2学期(セメスター)制
・文系学部も理系学部もある総合大学
3位:2年次前期の成績発表後
1年次終了時点で単位が取れていない場合「2年次で頑張れば取り戻せる!」と思う大学生がほとんどです。
ですが、現実はそんなに甘くありません。
学生のほとんどは1年次で単位が取れなかった原因を改善することができません。
2年次になっても結局、単位を取得できずに中退する学生が多いです。
成績不良の原因が生活習慣の場合
一度夜型になった生活習慣を変えるのはとても大変なことです。
なぜ大学で学ぶのか、大学在学中に何を達成させたいか明確にして、学ぶことへのモチベーションを保つことが重要です。
学びに対するモチベーションが高くないと、朝型の生活に切り替えようと思っても、すぐに昼夜逆転の生活に戻ってしまいます。
結果的に、大学に行くよりも寝ることが優先され、単位を落としてしまいます。
成績不良の原因が勉強についていけないという場合
単純に勉強についていけない場合は、2年次になっても挽回することはできません。
なぜなら、1年次に基礎を学んだ上で2年次の科目を履修するようにカリキュラムが組まれているからです。
2年次の科目は、1年次の科目を理解している前提で授業が進められるので、1年次の勉強が分からなければ、ついて行くことは不可能です。
2位:2年次後期の成績発表後
2年次終了という大学生活の折り返し時点で単位が取れていないと、残りの2年間で挽回することが難しいと思うようになります。
特に、理系学部など「必修」が多い学部では挽回することが難しくなります。
また、2年次終了時点で全く単位が修得できていない場合、留年が確定する学生も出てきます。
大学には履修上限(CAP制)があり、1年間で修得できる単位数に上限があります。
卒業に必要な単位数が残り2年間で修得できる単位数以上あれば、その時点で留年が確定してしまうのです。

留年が確定した時点で退学を決意する学生が多いです。
留年という事実が、学生の退学を後押ししています。
1位:3年次後期の成績発表後
3年次後期の成績発表後に退学する学生が多い理由は、留年が確定してしまうからです。
理由は2位と同じで、大学には履修上限(CAP制)があり、1年間で修得できる単位数に上限があります。
卒業に必要な単位数が1年間で修得できる単位数以上あれば、その時点で留年が確定してしまうのです。
つまり、留年して周りより社会に出るのが遅くなるくらいなら、大学を退学して働いた方がいいと考える学生が多いのです。
大学を中退するタイミングはいつがいい?
中退すると決めたら早い方がいい
なぜなら、学費は無料ではないからです。
「学生」という身分を保証するためだけに高い授業料を払うのは、コスパが悪いです。
重要なことは次の道を見つけた上で中退すべき!
ただし、重要なことは次の道を見つけた上で中退すべきです。
中退は2つに分けることができます。
- 良い中退
- 悪い中退
良い中退の例
- どうしても消防士になりたい夢が強くなり、公務員専門学校で学びたいと思うようになった。試験に合格済みで来年から通うことが決定しているので退学する。
- アルバイト先から認められ、正社員として働かないか打診があった。自分自身、正社員として働きたいと思うので退学する。
悪い中退の例
- 単位が足りないからこのままいても仕方ない。とりあえず、アルバイトしながらお金を貯めて次の道を見つけるので退学する。
- 進路変更しようと思うが、特に行きたい大学や専門学校はなく、資料請求などもしていないがこのままでは意味がないので退学する。
次の道を見つけないまま中退すると、とりあえずアルバイトして生活費を稼ぐようになり、そのままフリーターとなってしまう可能性が高いです。
最後に
もし、大学を中退する場合は、大学を退学した後の人生設計をした上で「退学届」を提出しましょう。
もちろん、大学を中退せずに学位を取得するのが1番だと思います。
ですが、やりたいことや学びたいことが変わることは悪いことではありません。
やりたいことや学びたいことが変わったときに、我慢して何もしなかったり、このままでいいかという惰性でいたりすることは人生がもったいないです。
もし、進路変更したとしても、今まで学んできたことがゼロになるわけではありません。
違う分野でも生かすことができると思います。
今一度、自分の人生設計について見直してみてはいかがでしょうか?