大学の定期試験で思うように解答ができなかった学生や、普段、授業に欠席しがちだけど何とか単位が欲しい学生は、定期試験で単位が欲しい旨のお願いの文章やメールを書くことがあります。
書く場所として一番多いのは、解答用紙の空いているところ。
次に多いのは、後日、講師にメールを送信。
でも、本当に効果はあるのでしょうか?
定期試験後に単位お願いの文章やメールは効果ある?
結論:効果はほぼゼロ
ただし、専任講師と非常勤講師で可能性が1%ほど変わります。
専任講師と非常勤講師の違いは
専任教員 | 非常勤講師 | |
教員 | 大学に所属している教員 | 他大学に所属している教員 所属大学がない教員 |
研究室 | ある | ない |
学内にいる時間 | 授業以外の時間も学内にいることがある | 授業時しか大学内にいない |
などがあります。
可能性がゼロ:非常勤講師
意外かもしれませんが、成績に関してシビアなのは非常勤講師です。
なぜなら、退学率や留年率など大学の評価に関わる部分や、大学生一人ひとりの将来は非常勤講師にとって関係がないからです。
非常勤講師は「講義をして成績を付ける」ことを大学と契約しています。
基準を超えていれば単位を与え、越えていなければ単位を与えない。
つまり、きちんと教え、評価することが非常勤講師の役割なのです。
可能性がゼロに近い:専任教員
それに対して専任教員は、講義の他に、大学の方針に沿って退学率や留年率などを下げるため、就職率を高めるための施策等をする必要があります。
基準を超えていれば単位を与え、越えていなければ単位を与えないというルールは遵守しますが、単位を落とす学生が多ければ多いほど、留年する可能性が多くなります。
留年する学生が多くなることで
- 退学する学生が増える(退学率の上昇)
- 次年度以降の就職率が下がる
- 教室に入りきれなくなり、受講できない学生が出てくる
などの問題が出てきます。
それでも、ほとんどの教員は全うに評価します。
ただし、中には、留年されても困る、早く卒業して欲しい学生には下駄を履かせることがあります。
お願いの文章やメールはオススメしない
ブラックリスト化される可能性がある
まず、同じ教員が担当している別の講義を履修できなくなる可能性があります。
例え履修していても、無条件で単位を落とされる可能性もあります。
また、専任教員間では学部生のことについて情報共有していることが多いです。
つまり、ゼミナール所属の際に不利になる可能性があります。
追い込まれる状況を作り出すべきではない
大事なことは講義の受け方と定期試験の準備
そもそも、お願いの文章やメールを送らなければならないほど追い込まれる状況を作り出すべきではありません。
きちんと講義を受講して、定期試験の準備をしていたら送る必要はないです。
お願いの文章やメールを送る学生は、講義を欠席しがちで試験勉強もろくにしていない学生がほとんどです。
例え、違っていたとしても同じような学生として認識されてしまいます。
また、合格点に達していないということは、学んだことが身に付いていない証拠です。
学んだことが身に付いていないのであれば、再履修して身につける必要があります。
最後に
厳しいようですが、みなさんは大学の授業料や教育充実費を支払って学びに来ていることを忘れてはいけません。
大学生は1年間で約100万円を自己投資しているのです。