大学4年生の春頃から始まる就職活動。
各大学には就職課やキャリアセンター等の就職支援を行う部署がありますが、ネット上では「無能」「偉そう」「ひどい」「信用できない」などネガティブなワードが並んでいます。
果たして、大学の就職支援を行う部署は本当に「使えない」のでしょうか?
- 就職活動中の4年生
- これからキャリアセンターを利用しようと思っている学生
のために、大学職員の目線から解説します。
結論:上手く活用することが大事
実際、キャリアセンターを使わなくても、自分で就職活動をすれば内定は取れます。
ですが、使った方がいいこともあります。
要するに、上手く活用することが大切なのです。
大学にとって重要なのは就職決定率
実は、大学にとって重要なのは「学生が希望の就職先に内定を取る」ではなく、「就職希望者に対して何人就職できたか」の就職決定率です。
その理由は
- 就職決定率は志願者増につながる
- 就職決定率のノルマがある
からです。
1.就職決定率は志願者増につながる
高校生は、保護者や先生のアドバイスを聞いた上で進路を決定します。
保護者や先生は高校生に対して、教育の内容よりも「●●大学の就職決定率が高い」の方がオススメしやすいのです。
2.就職決定率のノルマがある大学もある
つまり、学生が就きたい職業よりも、就職決定率を優先している大学があるということです。
就職決定率をウリにしている大学では、とにかく何でもいいから内定を取らせて大学の実績にしたいと考えているのです。
就職決定率を最優先する弊害
よくあるのは、内定が取れていない学生に対して、
と言っている大学職員を見たことがありませんか?
確かに、大学卒業時点で内定がないと、その後の人生が不安になるため、内定を最優先させることも一理あります。
ですが、学生の将来のことを本気で考えていると言えるでしょうか?
結果的に、就職先とのミスマッチが起こり「こんな仕事だとは思わなかった」や「自分がやりたいこととは違った」と退職することに繋がります。
実際に、新卒採用で入社した人のうち、約32%(3人に1人)は3年以内に退職しています。
また、企業にとっては、1人あたり約73万円のコストをかけて採用したにも関わらず、すぐに辞められてしまうことになります。
学生にとっても、企業にとってもいい結果にはなりにくいと言えます。
キャリアセンターの活用方法
- 常駐しているキャリアカウンセラーと面談する
- 様々な講座に参加する
1.常駐しているキャリアカウンセラーと面談する
全ての大学に常駐しているわけではありませんが、キャリアカウンセラーを配置している大学が増えてきました。
そこで、専門スキルがない学部の担当者(大学職員)ではなく、国家資格のキャリアコンサルタントに合格しているキャリアカウンセラーと面談することをオススメします。
キャリアカウンセラーとは、
相談者との対話を通して、個人にとって望ましいキャリアの選択・開発を支援するキャリア形成の専門家です。
キャリアカウンセラーと面談することで、自分自身の方向性を決めることで、就職活動中にブレることが少なくなります。
2.様々な講座に参加する
学生を対象としたキャリアセンター独自の講座を実施している大学があります。
例えば
- 面接マナー講座
- 自己PRの書き方講座
- 就活用メイク講座
- 各種資格取得講座(大学によってはエクステンションセンター)
などがあります。
外部から専門の講師を招いて実施しており、資格取得講座以外は、基本的に無料で参加することができます。
その他
- インターンシップに参加する
- dodaキャンパスに登録する
- 良い大学職員を見つける
1.インターンシップに参加する
インターンシップに参加することで
学生は
- 社会に出る前に経験を積むことができる
- 志望する業界や会社のミスマッチを減らすことができる
- 今の自分に足りないところや伸ばすべきところが分かる
企業は
- 意欲の高い学生に志望して欲しい
- 面接では分からない学生の様子を見て、採用の要素として活用したい
- 良い学生を一本釣りしたい
と考えており、お互いにWin-Winの関係性を成り立たせることができます。
2.dodaキャンパスに登録する
dodaキャンパスとは、学生がプロフィールを入力することで、 企業の採用担当者から早期インターンや特別な採用オファーが届く、 逆求人型就活支援サービスです。
- 登録学生:668,000人以上(22〜25卒)
- 登録企業:6,800社以上
また、dodaキャンパスゼミ(オンライン)では、 キャリアの専門家による就活に関するアドバイスや、 時間・お金の使い方といった大学生活を充実させるための講座など、会員に向けて無料開催しています。
- ベネッセが運営しているため、無料のキャリアイベントや時期に応じた添削サービスなど、成長支援・サポートが充実している
- プロフィールを入力することで、自分にあった企業からのインターンや選考に関するオファーが届く
- 企業は1通ずつしかオファー送信できない仕組みになっているので、プロフィールや希望条件を見た企業の採用担当者から、学生一人一人にあったオファーが届く(オファーの受信率は97%)
3.良い大学職員を見つける
良い大学職員とは
- 学生の相談を受け入れ、対応する
- 学生のことを思ってアドバイスする
など、学生のために働いている職員のことです。
良い大学職員は、学生に応じた志望動機や自己PR、面接対策などを一緒に考えてくれます。
最後に
キャリアセンターは上手く活用しましょう!
上手く活用することこで、自分が就職したい業界や会社に採用される可能性が高くなります。
ただし、大学で単位を修得するだけの4年間にするのは絶対NGです。
就職活動をする時になって自己PRを書くことできず、大学3年まで何もしてきてない!と焦る大学生が多いです。